グローバル化する地域社会〜トップマネジャーの方のために〜

August 16, 2016

 

1.世界情勢と日本の立場

京都大学公共政策大学院長 中西寛氏

 

世界情勢は戦後秩序1.大国米ソの国際主義 2.国際協調のための国際機関 3.大量生産、消費の高度成長であった。現在は戦後秩序と現代文明にずれがでている。20世紀の平等主義と物質主義的な繁栄は過去のものである。新しい秩序が必要となってきている。国際的視点からみれば、日本は中規模先進国であるから、一定の力をもって、同盟国、友好国、国際法、国際機関の助けをかりる選択が合理的。日本文化の特性としては、多様な文化を受け入れて総合的文化を創っていくこと。これからの時代は世界を舞台として意識すること。今までは、地元から日本代表そして、世界へという道筋が主流であったが、このようなプロセスを踏まずとも、世界にでていけばよい。

 世界情勢と日本の役割りについて、講義されたことは同感だと思う事が多かった。国際化という国家を前提とした関係とグローバリゼーションという国家を前提としない交わりがあるところに、今後、政府間の関係以外にも、市民レベルの他国、他市との交流が社会を変えていく原動力になるのではないかと思う。

 

2.子ども・子育て支援制度の課題

〜諸外国の動向をふまえて〜

(株)日本総合研究所 主任研究員 池本美香氏

 

 1994年に日本は子どもの権利条約に批准をした。これに基づき対応をしっかりとしていくこと。現在は所得格差が多く子どもの貧困、ひとり親支援、性的犯罪にまきこまれる子どもたちがないように対策がもとめられている。

 他国の子ども・子育て支援制度には子どものためのオンブズマンを設置、幼稚園に子ども会議設置、遊具購買に子どもの意見反映。保護者と共同で園を作り上げていくなど、多様な取り組みが行われている。また、日本では保育園、幼稚園と管轄省庁が違うが他国では一元化されており、これで子ども施策への発言力も高まっている。

 講義の中で保育の質ということが取り上げられたが、何をもって保育の質が高いのか、子どものためなのかは、関わる者たちが子どもの発達や多様な家族形態を理解する(学ぶ)ことが必要だと思う。私自身は米国で幼児教育、子どもの発達、家族関係、これに付随した公共サービスを専攻したので、講師の話しは理解したつもりだが、改めて今までの教材、レポート等読み返して、日本の子ども・子育て支援制度の課題について取り上げていきたいと思う。ひとついえることは、乳幼児期の子どもと家族を総括して支える施策が必要であって、それを行うからこそ、多様な対応ができてくる。

 

3.多文化共生から外国人財も活躍する地域づくりへ〜人口減少社会を生き抜くためのぐんまの取り組みから〜

群馬大学教育基盤センター教授 結城恵氏

 

 

 群馬大学は日経グローカルのグローカル分野で第1位になっている。多文化共生社会に関する取り組は多岐にわたっている。(多文化共生社会に貢献する人財育成に関する冊子OBRIDGE, 群馬大学・群馬県「多文化共生推進士」養成ユニット、留学生事業「ハタラクラスぐんま」プロジェクト報告、「生活者としての外国人」のための日本語教育事業の成果 参照)

 これから人口が減少していくと予測されている中、地域はどうしていきたいのか、ビジョンを明確にすること。1.人口減を補うのか補わないのか2.何を変えて何を変えないのか3.埋め込まれている価値を継承するのか、作り替えるのか。このような話しから講義は進められた。生き抜くために必要な地域のビジョンとして、

  • 交流人口を増やす事 それが、定住人口につながっていく。

  • 地域社会の「これまで」を持続可能にする。

  • 地域に埋め込まれた価値を継承する。

  • 次世代の参画を促し、共に考え行動をする。

  • 外国人財の参画を促し、共に考え行動をする。

 

取り組み

  • 地域の特性、成り立ちを徹底的に理解する。複数の目でみることが必要。

  • 基礎資料、文書の分析(2)フィールドワーク(3)地域ミーティング(4)地域史勉強会

  • 自分の当たり前を当たり前だと思わない。

  • 声なき声に耳を傾ける。

  • ビジョンをつくる。 誰にとってもわかりやすく、共感できる。

  • 多様な地域の人々にビジョンを語り、誰もがそのビジョンに夢をもてるように。

  • そのビジョンに夢を持った地域の人々が安心して行動できるように。

  • 次世代と共に学び、考え行動をする。

また、次世代を育てる事。(分析力、企画力、実践力)

 

 講義の最後に、「単位にならない結城ゼミ」に参加をしている学生さんから、群馬で地域フィールドワークをおこない、地域に事業提案をし、実現した「猿ヶ京えんで!」猿ケ京ウオーキング・メンタルアップ事業の話しをきいた。若者と地域の人たちとその地域を活かす取り組みでき、本当に素晴らしいと思った。学生さんには生きた学問になり、地域の人たちにとっても活性化し、自然に笑みがこぼれるような事業だ。

 

 

群馬大学多文化共生関連事業

http://gllp-tabunka.hess.gunma-u.ac.jp

 

ハタラクラスぐんま (群馬で働き、群馬で暮らす)

http://ryu-kyoten.jimu.gunma-u.ac.jp

 

 

 

 

4.福岡市 グローバル創業・雇用・ 創出特区の取り組みについて

福岡市国家戦略特区担当部長 袴着賢治氏

 

 福岡市は若者、女性人口が増えており、第3次産業が9割をしめるまちである。国家戦略特区として、地域限定で規制や制度を改革して、その効果を検証するために指定だれる特別な区域となった。創出特区を活用して、アジアのリーダー都市にしていこうと活気がある印象をうけた。地理的に福岡市を中心にみると、東京までの距離と、韓国、中国と変わらない。アジアにつながり、活性化していこうという戦略もうなづける。

取り組みも、若者、起業家、企業、外国人向けなどありとあらゆるものがあり、(例天神ビッグバン、国家戦略道路占用事業「STREET PARTY」,MICE懇親会、スタートアップカフェ&雇用労働相談センター、「スタートアップビザで外国人のチャレンジ応援、「スタートアップ法人減税」、特区で医療体制強化など」)特にスタートアップしやすいまちとして雇用を創出している。このまちにきて、勝負をしたい。そんな気にさせる取り組みを進めている。

 

「福岡市 グローバル創業・雇用創出特区」

http://f-tokku.city.fukuoka.lg.jp

 

グローバル創業・雇用創出特区パンフレットhttp://f-tokku.city.fukuoka.lg.jp/wp-content/uploads/2016/07/1607011.pdf

 

グローバル創業都市・福岡のビジョン

http://f-tokku.city.fukuoka.lg.jp/wp-content/uploads/2015/04/Fukuoka-Vision-gaiyo-.pdf

2016年8月9〜10日

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